ノートに書きながら机で作業する女性

未経験からのライティング──最初の3ヶ月でやること、やらなくていいこと

8つの入口のうち、始めるためのハードルがいちばん低いのがライティングです。必要なものはパソコンとネット環境だけ。ソフト代もPCの買い替えも要りません。

その代わり、「誰でも始められる」ということは「誰でも競合になる」ということでもあります。ここでは、最初の3ヶ月で何をやるか、そして何をやらないかを順番に書きます。

ライティングを最初の入口にすると、あとが楽になる

収入の面だけを見れば、ライティングの単価上限は他の領域よりやや低めです。それでも最初の入口として勧める理由があります。

文章で課題を整理する力が、他の全部に効くからです。

提案書を書くのも、SNSの投稿を考えるのも、クライアントに改善案を説明するのも、結局は「相手が何に困っていて、それをどう解決するか」を言葉にする作業です。ライティングはその訓練そのものです。デザインに進んでも動画に進んでも、この力は持って行けます。

最初の3ヶ月でやること

1ヶ月目:書けることを、3本で示す

ポートフォリオは3本で十分です。ただしジャンルを絞ってください。「なんでも書けます」は、発注する側から見ると「実績がありません」と同じに見えます。

選び方は簡単です。自分がこれまでにお金や時間を使ってきたことを選ぶ。転職、育児、ゲーム、資格、住宅ローン。読者の悩みが具体的に想像できる分野なら、調べる時間が短くて済みます。

  • 1本目:その分野の「よくある悩み」に答える記事(3,000字程度)
  • 2本目:比較記事(サービスAとBを実際に調べて並べる)
  • 3本目:体験に基づく記事(自分が実際にやったこと)

2ヶ月目:最初の案件を取る

クラウドソーシングは、最初の1件を取るには向いています。ただしそこに居続けないでください。1文字0.5円の案件を延々と受けるのは、練習ではなく消耗です。

応募文には、必ず相手の媒体を読んだ形跡を入れます。

御社のブログの「〇〇」の記事を読みました。読者は導入部分で離脱しやすい層だと思うので、冒頭で結論を出す構成でお書きできます。

これだけで、テンプレートの応募文の山から抜けます。読んでいる人は、想像以上に少ないです。

3ヶ月目:単価を上げにいく

文字単価を上げる交渉は、「経験が増えたので」では通りません。通るのは、納品物以外の価値を出したときです。

  • キーワードを自分で提案する
  • 構成案から作る(記事だけでなく設計から関わる)
  • 公開後の順位や滞在時間を確認して、次の提案をする

この3つのどれかができると、文字単価の話から「1本いくら」「月いくら」の話に変わります。ここが最初の壁であり、越えると景色が変わる場所です。

単価の目安

あくまで目安です。ジャンル、媒体、契約の形で大きく変わります。

段階文字単価の目安状態
入りたて0.5〜1.0円実績づくり。長居はしない
3ヶ月〜1.0〜2.0円ジャンルが定まり、指名が来はじめる
半年〜2.0〜5.0円構成から入る。専門分野を持っている
それ以上記事単価・月額契約編集や設計まで含めた立場になる

AIが出てきて、ライティングは終わったのか

よく聞かれます。結論から言うと、「文章を作る作業」の価値は下がり、「何を書くべきか決める仕事」の価値は上がりました。

生成AIは、指示された内容をそれらしい文章にするのが得意です。逆に、「この会社の読者は今どこで迷っていて、だから何を書くべきか」を決めるのは苦手です。情報を持っていないからです。

だから、AIを避けるのではなく下書きに使って、決める部分に自分の時間を回すのが現実的です。実際、それができる人の生産性は明確に上がっています。

やらなくていいこと

  • 高額なライター講座(無料の情報と実案件で、ここまでは十分に行けます)
  • ブラインドタッチの猛特訓(速さより、構成を考える時間のほうが効きます)
  • 1文字0.3円の案件を数でこなすこと(実績にも練習にもなりません)
  • 完璧な文章を目指すこと(納期を守るほうが、はるかに評価されます)

次回予告

次回はSNS運用・LINE構築です。「作る人」から「回す人」に変わると、収入は単発から月額に変わります。何ができれば運用を任されるのか、そのために最初にやることを書きます。

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